陸風(りくかぜ)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・夜間は陸上の空気が海上のものよりも著しく冷却するから、これと反対の過程が行なわれて、上層では海のほうから陸へ、下層では陸から海へ微風が吹く、これがいわゆる陸風である。 これはすでによく知られた事実である。 上層と下層とで風向きが反対・・・
寺田寅彦
「海陸風と夕なぎ」
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・・・夜の十二時にもならなければなかなか陸風がそよぎはじめない。室内の燈火が庭樹の打水の余瀝に映っているのが少しも動かない。そういう晩には空の星の光までじっとして瞬きをしないような気がする。そうして庭の樹立の上に聳えた旧城の一角に測候所の赤い信号・・・
寺田寅彦
「夕凪と夕風」
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