出典:青空文庫
・・・ こんど新しくマルクス=レーニン主義研究所からもっとも信頼できる人々の手でマルクス=エンゲルス選集が出版されることを私はひじょうにたのしみに思い、よろこばしく思う。こういう本は、学問上の一定のむずかしさはさけがたいにしろ、こんなに急速に・・・ 宮本百合子 「生きている古典」
・・・今はレーニンの肖像が飾ってある。寄木の床です。「集会はいつもここでやるんです」 通りぬけた先が男の子たちの寝室です。こっちも仲々キチンと片づいています。が、面倒くさそうに突っこまれた枕が毛布の下から半分はみ出ている寝台もある。子供た・・・ 宮本百合子 「従妹への手紙」
・・・ 普請中のレーニン廟の数町に渡る板がこいは、あでやかな壁画で被われている。 集団農場の光景だ。 果しない耕地にトラクターが進んでゆく。青葉の繁った木立ちのこっち側には集団牧場がみえる。楽し気な牛、馬、羊、年とった集団農場員が若い・・・ 宮本百合子 「インターナショナルとともに」
・・・ レーニンはソヴェト同盟が重工業を振興させ、労働の生産力・技術を増大させることによって、実力的にヨーロッパ資本主義国を追いぬかなければならないという点に、絶えず全ソヴェトのプロレタリアートの注意を引きつけて来た。五ヵ年計画の基礎はこの線・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・ なぜなら、プロレタリアートの世界観だけが、社会の勤労を基礎として男と女とを同志として考え得る。レーニンも云っている通りプロレタリアート全体の真の解放だけが婦人を解放するのだ。生活の現実で日夜婦人大衆が独特なやりかたで解放運動の全面に参・・・ 宮本百合子 「国際無産婦人デーに際して」
・・・ また、 ――世界革命、万歳 レーニン廟は修繕中である。今は「レーニン留守」の感じを与える。ひろい板がこいの上は生産に従う労働者と農民の鮮やかなパノラマ式画でおおわれ、赤いイルミネーションが、こっち側の歩道を歩く群集からも読める・・・ 宮本百合子 「子供・子供・子供のモスクワ」
・・・アメリカのジャーナリズム及び文学に関する賞として一九一七年から始められているピュリッツァ賞、ソヴェト同盟のゴーリキイ賞、レーニン賞等のほかには、どんなものがあるのだろうか。 文化、文芸賞の数の多いことでは、今日、日本が第一位にあるのでは・・・ 宮本百合子 「今日の文学と文学賞」
・・・テーブルの端っこで速記してるコムソモールカがある。レーニンの石膏像。赤いプラカートは二階バルコンの手すりからも張りまわされている。正面には燃えるようなプラカート「第十回世界無産婦人デー万歳! レーニズムの旗の下に五ヵ年計画を四年で!」棕梠の・・・ 宮本百合子 「三月八日は女の日だ」
・・・労働者農民作家群の輩出、社会主義建設がすすむにつれて顕著なインテリゲンチア作家の階級的移行、有能な新幹部の多種多彩な文学的活動と、より広汎な人民層のプロレタリア化の可能性を、より高い見地からマルクス・レーニン主義的に発展実現させるために、過・・・ 宮本百合子 「社会主義リアリズムの問題について」
・・・ ああレーニンの記念日か! ――ところで、どうだい、十二月三十一日、一月一日、何かあるかい! ――緑と黄色のボッチだけだ。――じゃ何だな、大晦日も元日もソヴェト同盟じゃ平日なんだね。 ――その緑のボッチの番のものが三十一日に、黄・・・ 宮本百合子 「正月とソヴェト勤労婦人」