出典:青空文庫
・・・早くからドイツやフランスに住み、カール・リープクネヒトなどと親交のあった大学教授レイスネルの家庭には、革命に対する真面目な関心があって、「十月」の頃ラリーサはまだ二十三歳だった。が、小さい時から革命的影響をうけていた彼女は「十月」と同時に、・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
・・・何の動機で、心のすがすがしい若い医師カール・コルヴィッツと結婚出来たろう。彼女は画家たる前に、先ず正直な勤労で社会に生きてゆく人々の群の一員であった。自分の手にはレース手套をはめて、通りがかる野暮なスカートの女の節高い指を軽蔑して眺めるたち・・・ 宮本百合子 「まえがき(『真実に生きた女性たち』)」
・・・ただレーニンとローザ・ルクセンブルグとカール・リープクネヒトとの頭字のLを三ツあわせた記念日としてだけ思えないところがある。 二十世紀の人類生活の前進のため、このLという字を頭字にもった三人の人たちの生涯は、革命暦の上にあらまし印刷され・・・ 宮本百合子 「三つの愛のしるし」