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・・・、冰心女士「超人」「うつしえ」、葉紹鈞「稲草人」「古代英雄の石像」、郭沫若「黒猫」「自叙伝」等である。 これら七篇の作品を読み、一貫してつよく心を打たれたのは、これらの中国の作家たちはおそらく小説で飯をたべてはいまい、というリアリスティ・・・
宮本百合子
「春桃」
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・・・の問題であることから生れた悲劇は、中国と日本の文学にみちあふれている。郭沫若の自伝に、その切ない物語がある。魯迅でさえも、その人間らしい誠実な一生のうちに、この悲劇の一筋をふんでいた。夏目漱石の「行人」は、日本の大正年代の知識人の「家」から・・・
宮本百合子
「離婚について」