いつ‐え【五重】
1 衣などを5枚重ねること。また、そのもの。「赤色に桜の—の衣」〈枕・二七八〉 2 「五重の扇」の略。
いつえ‐がさね【五重襲】
1 「五つ衣(ぎぬ)」に同じ。 2 うえのきぬ、または唐衣(からぎぬ)で、裏を5枚重ねて縫い合わせたもの。
いつえ‐の‐おうぎ【五重の扇】
檜扇(ひおうぎ)の一。檜(ひのき)の板を8枚とじたものを一つの単位(一重)とし、それを五つ重ねた扇。
いつえ‐の‐おんぞ【五重の御衣】
5枚重ねた袿(うちき)。
いつえ‐の‐からぎぬ【五重の唐衣】
表と裏との間に中陪(なかべ)を3枚加えて仕立てた唐衣。一説に、地紋の上にさらに五彩の色糸で文様を織り出した唐衣。「若き人は菊の—を心々にしたり」〈紫式部日記〉