うち‐つ【内つ】
[連語]《「つ」は「の」の意の格助詞》 1 内の。内部の。 2 宮中の。内裏(だいり)の。
うち‐つ‐おみ【内つ臣】
1 律令制施行前、左右大臣とともに天皇を補佐した官。うちつまちきみ。 2 律令制以後、左右大臣に準じるとされた官。令外(りょうげ)の官の一。内大臣(ないだいじん)。うちのおとど。
うち‐つ‐くに【内つ国】
1 都のある国。大和国。「東のかた胆駒(いこま)の山を踰(こ)えて、—に入らむと欲す」〈神武紀〉 2 都に近い地方。近畿地方。畿内。「北は近江の狭々波の合坂山(あふさかやま)より以来を—とす」〈...
うち‐つ・ぐ【打ち継ぐ】
[動ガ四]あとに続く。引き続く。「大臣殿(おほいどの)に—・ぎ奉りては、この君ぞ幸ひおはしましける」〈落窪・四〉
うち‐つけ【打(ち)付け】
[形動][文][ナリ] 1 物事が急に進むさま。また、急に行動をしたりするさま。いきなり。だしぬけ。突然。「お勢の袖を扣(ひか)えて—に掻口説(かきくど)く外、他に仕方もないが」〈二葉亭・浮雲〉...
うちつけ‐がき【打(ち)付け書(き)】
1 手紙で、あいさつなどの前文を略して、いきなり用件だけを書くこと。 2 手紙の上書きに、脇付(わきづけ)をしないこと。多く目下の者へあてるときにする。 3 絵画・文章などを、下書きなしにいきな...
うちつけ‐ごころ【打ち付け心】
突然生じた心。できごころ。「—ありて参り来むにだに」〈源・手習〉
うちつけ‐ごと【打ち付け言】
ふと思いついたことを、そのまま口に出すこと。また、その言葉。「幸ひ人の光失ふ日にて、雨はそぼ降るなりけりと、—し給ふ人もあり」〈源・若菜下〉
うちつけ‐ごと【打ち付け事】
思いがけない出来事。「人の心々もひき別るるやうに、—ども出で来けり」〈増鏡・あすか川〉
うちつけ‐め【打ち付け目】
ちらっと見ること。ちょっと見。「—かと、なほ疑はしきに」〈源・浮舟〉