おもい‐わた・る【思ひ渡る】
[動ラ四]いつも思い続ける。「もろともに行かぬ三河の八橋は恋しとのみや—・らむ」〈拾遺・離別〉
おもい‐わ・ぶ【思ひ侘ぶ】
[動バ上二]思い悲しむ。思い煩う。「塵泥(ちりひぢ)の数にもあらぬ我故に—・ぶらむ妹(いも)が悲しさ」〈万・三七二七〉
思(おも)いを致(いた)・す
特にある物事に対し心を向ける。また、時間的・空間的に遠く離れた物事に心を向ける。「先人の努力に改めて—・す」
思(おも)いを掛(か)・ける
1 深い恋情を寄せる。恋い慕う。また、執着する。「長年—・けた人」 2 心配をさせる。「自らが名をも朽たし、母御に—・け申すことよもあらじ」〈謡・鳥追舟〉
思(おも)いを凝(こ)ら・す
心を集中して一心に考える。「新しい構想に—・す」
思(おも)いを遂(と)・げる
願っていたことを実現させる。望みを遂げる。「かねてからの—・げる」
思(おも)いを馳(は)・せる
遠く離れている人や物事を思いやる。「故郷の妻子に—・せる」
思(おも)いを晴(は)ら・す
心のわだかまりの原因を取り除いてすっきりした気持ちになる。恨みを晴らす。憂さを晴らす。また、望みを遂げる。「積年の—・す」
思(おも)いを巡(めぐ)ら・す
あれこれと多方面に心を働かせる。「国の将来に—・す」
思(おも)いを寄(よ)・せる
1 自分の気持ちを向ける。「遠い故郷に—・せる」 2 特に、ある異性を恋い慕う。「ひそかに—・せる」