おり‐べ【織部】
「織部司(おりべづかさ)」の略。また、その職員。
おりべ【織部】
⇒古田織部(ふるたおりべ)
おりべ‐がた【織部形】
石灯籠(いしどうろう)の一種。茶人古田織部が愛好したといわれ、茶室の庭などに用いる。台座のないものなど形に特色がある。織部灯籠。
おりべ‐さかずき【織部杯】
古田織部が始めたとされる、織部焼の浅く開いた小型の杯。
おりべ‐だな【織部棚】
古田織部の好みにより、幸阿弥長玄(こうあみちょうげん)が蒔絵(まきえ)を施して作った厨子(ずし)棚。
おりべ‐づかさ【織部司】
律令制で、大蔵省に属し、錦(にしき)・綾などを織り、また、染め物をつかさどった役所。おりべのつかさ。
おりべ‐どこ【織部床】
床の間の形式の一。天井の回り縁(ぶち)の下に、織部板とよぶ幅18〜21センチの横板を取り付け、釘を打って掛け物ができるようにしたもの。古田織部の考案という。
おりべ‐ぼん【織部本】
天保年間(1830〜1844)、観世織部(かんぜおりべ)が刊行した謡本。現行観世流謡本の底本。
おりべ‐まど【織部窓】
茶室の床の間の脇壁にあける下地窓。古田織部の考案という。花明かり窓。
おりべ‐やき【織部焼】
桃山時代、美濃地方で産した陶器。その名は茶人古田織部好みの奇抜な形・文様の茶器を多く産したことによる。釉(うわぐすり)の色により青織部・赤織部・黒織部などがある。