つじ‐とり【辻捕り/辻取り】
路上で女性を捕らえて連れ去り、妻などにすること。「—とは、男をも連れず、輿車(こしくるま)にも乗らぬ女房のみめよき、我が目にかかるを取る事」〈伽・物くさ太郎〉
つみ‐しろ【罪代】
罪の償い。罪ほろぼし。「かかる御仲らひにまじり侍る—には」〈宇津保・嵯峨院〉
つめろ【詰めろ】
将棋で、王手ではないが、受ける側が対応しなければ次の王手で詰みが生じる手を指すこと。また、そのような手。一手透き。「先手玉に—がかかる」
つき‐の‐かがみ【月の鏡】
1 晴れわたった空にかかる満月。形を鏡と見立てた語。《季 秋》 2 月を映した池の水面を鏡にたとえた語。「久方の—となる水をみがくは冬の氷なりけり」〈新後拾遺・冬〉
つ・れる【吊れる/釣れる】
[動ラ下一][文]つ・る[ラ下二] 1 (「攣れる」とも書く) ㋐ひきつる。けいれんする。「足のすじが—・れて歩けない」 ㋑つり上がる。「目じりが—・れる」 ㋒一方に引っ張られて縮む。「縫い目が...
つるぎ‐の‐まい【剣の舞】
1 「剣舞(けんぶ)」に同じ。 2 刀を振りまわして切りかかること。「それこそ忽ち—」〈伎・心謎解色糸〉
つれ‐な・い
[形][文]つれな・し[ク] 1 思いやりがない。薄情である。冷淡である。「—・い態度」「—・い仕打ち」 2 そしらぬふりをするさま。よそよそしい。「白露の上は—・く置きゐつつ萩の下葉の色をこそ...
つりばり【釣針】
狂言。主人と太郎冠者が西宮の戎(えびす)神社に参詣し、妻を得られるよう祈願すると、夢のお告げによって釣り針を授かる。主人には美女がかかるが、太郎冠者が釣ると醜女なので逃げだす。
つゆ‐しぐれ【露時雨】
露が一面におりて時雨にぬれたようになること。また、草木においた露が、時雨の降りかかるようにこぼれること。《季 秋》「父恋ふる我を包みて—/虚子」
つゆじも‐の【露霜の】
[枕]おく露霜が消えやすい意から「おく」「消(け)」「過ぎ」にかかる。つゆしもの。「寄り寝し妹(いも)を—置きてし来れば」〈万・一三一〉