むらたま‐の【群玉の】
[枕]糸に通した多くの玉がくるくる回る意から、「枢(くる)」にかかる。「—くるにくぎ鎖(さ)し固めとし」〈万・四三九〇〉
むらどり‐の【群鳥の】
[枕]群鳥が、朝ねぐらを飛び立つところから、「群(むら)立つ」「朝立(だ)つ」「立つ」などにかかる。「—群立ち去(い)なば」〈万・一七八五〉 「—立ちにしわが名」〈古今・恋三〉
もの‐ども【者共】
[代]二人称の人代名詞。目下の者に呼びかける語。おまえたち。そのほうども。「—、油断するな」
[名]多くの人たち。人々。「内教坊、内侍所のほどに、かかる—あるはやと、をかし」〈源・末摘花〉
ものを
[接助]《「ものを」
から》活用語の連体形に付く。 1 愚痴・恨み・不平・不満・反駁(はんばく)などの気持ちを込めて、逆接の確定条件を表す。…のに。…けれども。「これほど頼んでいる—、なぜ引き...
やま‐ば【山場】
最も盛り上がった重要な場面。クライマックス。やま。「芝居の—にさしかかる」
やつめ‐さす
[枕]「出雲(いづも)」にかかる。語義・かかり方未詳。一説に、「やくもたつ」の音変化ともいう。→八雲(やくも)立つ「—出雲建(たける)が佩(は)ける太刀(たち)」〈記・中・歌謡〉
やすみ‐しる【安見知る/八隅知る】
[枕]《「やすみしし」に当てた「知」を「しる」と読んでできた語》「わが天皇(すべらき)」「わが大君」にかかる。「—わが天皇の御代にこそさか井の村の色も澄みけれ」〈玉葉集・賀〉
やそ‐さか【八十坂】
1 80歳の老境。八十路(やそじ)の坂。「—にかかる」 2 多くの坂。「—を越えよときれる杖なれば」〈落窪・三〉
やすみ‐しし【安見知し/八隅知し】
[枕]国のすみずみまで知らす(治める)意、または安らかに知ろしめす意から、「わが大君」「わご大君」にかかる。「—わが大君の遊ばしし」〈記・下・歌謡〉
病(やまい)を◦得(え)る
病気になる。病気にかかる。「—◦得てこの地で亡くなる」