口(くち)を合(あ)わ・せる
1 しめし合わせて同じことを言う。口裏を合わせる。「ばれないように—・せる」 2 相手に話の調子を合わせる。「その人の好きな事に連れて—・せようといふものす」〈滑・浮世床・二〉
口(くち)を入(い)・れる
他人の話に割り込む。また、他人のことに干渉する。嘴(くちばし)をいれる。「内輪の話に—・れてほしくない」
口(くち)を掛(か)・ける
1 事前に先方に話を通じておく。申し入れる。「会合の件は、彼にも—・けておいた」 2 呼び出しをかける。特に芸妓などを客席に招く。
口(くち)を固(かた)・める
口止めする。「人に知らさせ給ふな、とよくよく口をぞ固めける」〈太平記・一〉
口(くち)を箝(かん)・する
⇒箝する
口(くち)を利(き)・く
1 ものを言う。話をする。「生意気な—・く」 2 仲を取り持つ。「なんとか先方に—・いてもらいたい」 3 口が達者である。「坂東武者は馬の上でこそ口はきき候ふとも」〈平家・一一〉 4 幅を利かす...
口(くち)を切(き)・る
1 話を始める。最初に発言する。「まず彼が話の—・った」 2 開けたことのないふたや栓、封などを開ける。「シャンペンの—・る」 3 馬を歩かせはじめるために、手綱を緩める。「権三が馬は逸物の、—...
口(くち)を極(きわ)・める
言葉のありったけをつくす。あらゆる言い方をする。「—・めて褒める」
口(くち)を過(す)ご・す
1 生計を立てる。口を糊(のり)する。「親子四人の—・して行くばかりも容易でない」〈小杉天外・初すがた〉 2 余計なことをしゃべる。「弁説にまかせ—・しける乞食」〈咄・露がはなし・五〉
口(くち)を酸(す)っぱく◦する
忠告などを何度も繰り返して言う。「—◦して注意する」