なつ‐こだち【夏木立】
夏の、生い茂った木立。《季 夏》「—故郷近くなりにけり/子規」 [補説]書名別項。→夏木立
なま‐おか・し【生可笑し】
[形シク]少し心がひかれる。なんとなく興味がある。「—・しくもあはれにもおぼし出でけり」〈源・若菜下〉
なだれ【雪崩/傾れ/頽れ】
《動詞「なだる」の連用形から》 1 (雪崩)山の斜面に積もった大量の雪が、急激にくずれ落ちる現象。表層雪崩・全層雪崩に分けられる。《季 春》「夜半さめて—をさそふ風聞けり/秋桜子」 2 斜めにか...
なに‐がし【某/何某】
[名]数量、特に、金銭の額があまり多くないことを漠然と表す。「—かの金を寄付する」 [代] 1 不定称の指示代名詞。人・事物・場所などについて名などがはっきりしないことを表し、あるいはそれを...
なま‐くら・し【生暗し】
[形ク]薄暗い。「御車のあたりに、—・き折に立てりけり」〈大和・一六一〉
な‐だた・し【名立たし】
[形シク]評判になりそうである。うわさが立ちそうである。「いと清げなる相婿とり給ひてけりな。あな—・し」〈落窪・一〉
なま‐め・く【艶めく】
[動カ五(四)]《「なま」は未熟の意》 1 異性の心を誘うような色っぽさが感じられる。また、あだっぽいふるまいをする。「—・いたしぐさ」「このくるまを女車とみて、寄り来てとかく—・くあひだに」〈...
なま‐もの【生者】
未熟な者。なまいきな者。また、身分の卑しい者。「今は昔、京にきはめて身貧しき—ありけり」〈今昔・三〇・五〉
な◦まし
[連語]《完了の助動詞「ぬ」の未然形+推量の助動詞「まし」》 1 (多く上の仮定表現を受けて)きっと…していただろう。「白玉か何ぞと人の問ひし時露と答へて消え—◦ましものを」〈伊勢・六〉 2 (...
なま‐ごころ【生心】
1 なまはんかな風流心。「昔、—ある女ありけり」〈伊勢・一八〉 2 好色な心。「兄一万は—、顔を赤めてさしうつぶき」〈浄・根元曽我〉