こころ‐ある【心有る】
[連体] 1 思慮・分別がある。道理をわきまえている。「—人々の顰蹙(ひんしゅく)を買う」⇔心無い。 2 物事の情趣を解することができる。「—人の集まり」⇔心無い。
心(こころ)合(あ)わざれば肝胆(かんたん)も楚越(そえつ)の如(ごと)し
《「荘子」徳充符の「其の異なるものより之を視れば肝胆も楚越なり」から》気が合わないと、近親の間柄の者どうしでも、疎遠な他人のようである。
こころ‐あわたた・し【心慌し】
[形シク]心が落ち着かないでそわそわするさま。気ぜわしい。また、不安である。「夜べは夜更けぬと人々急がれしかば—・しくてなむ」〈宇津保・蔵開下〉
こころ‐いき【心意気】
1 気だて。心ばえ。特に、さっぱりした気性。「あの鼠小僧と云う野郎は、第一—が嬉しいや」〈芥川・鼠小僧次郎吉〉 2 物事に積極的に取り組もうとする気構え。意気込み。気概。「—を示す」 3 気どる...
こころ‐いきおい【心勢ひ】
気迫。気力。「まだ—なかりければ、とどむる勢ひなし」〈伊勢・四〇〉
こころ‐いっぱい【心一杯】
[副]思う存分。精いっぱい。気の済むまで。「に」を伴って用いることもある。「お祭りなれば—面白い事をして」〈一葉・たけくらべ〉 「—に勉強の出来る身の上となったから」〈二葉亭・浮雲〉
こころ‐いられ【心苛れ】
心がいらだつこと。「夫(そ)れだけでは面白う無うて—のするに」〈一葉・われから〉 「苦しげなるもの。…—したる人」〈枕・一五七〉
心(こころ)入(い)・る
(「入る」が四段活用の場合)深く心にとまる。心が引かれる。「つねならぬ山の桜に—・りて池の蓮を言ひな放ちそ」〈後拾遺・雑五〉 (「入る」が下二段活用の場合)熱中する。打ち込む。心を入れる。「...
こころ‐いれ【心入れ】
1 あれこれと気を遣うこと。心遣い。配慮。「馴染の客だけにする…—だった」〈万太郎・続末枯〉 2 心の奥底。考え。「貴嬢(あなた)の御—をも承り、飛立つ程うれしくは思いましたが」〈露伴・露団々〉...
こころ‐いわい【心祝(い)】
形式ばらない、気持ちだけの祝い。「—に一本つける」