ところに
[接]《接続助詞「ところに」から》 1 ちょうどその時に。そこで。「国をかけ落ちしましてござんす。—源五兵衛にめぐりあひましてござんす」〈伎・幼稚子敵討〉 2 ところが。しかるに。「拙者儀は旦那...
うち‐かた【内方】
1 うち。家の中。「女房と母親のみは去るべきところなければ—に残り居れば」〈露伴・辻浄瑠璃〉 2 商家で、店に対して家族の生活している所。「でっちは、又—へ聞こゆる程手本読みて手習ひするは」〈浮...
ほん‐ぼん【本本】
《「ほんほん」とも》本当。真実。「そりゃ—でござんすか」〈浄・先代萩〉
くださん・す【下さんす】
[動サ特活]《「くだされます」「くださります」の音変化。近世上方で、主として女性が用いた》 1 「くれる」の意の尊敬語。くださいます。「祝儀とて、との達から—・すこともござんす」〈難波鉦・二〉 ...
がん・す
[動サ特活]《「ござんす」「ごあんす」の音変化》「ございます」の俗な言い方。「お願いで—・すから、命だけは助けて下さい」〈円朝・塩原多助一代記〉
こがらしもんじろう【木枯し紋次郎】
笹沢左保の時代小説。渡世人の木枯し紋次郎を主人公とする股旅物。第1作の「赦免花(しゃめんばな)は散った」は、昭和46年(1971)「小説現代」誌に掲載。以後、断続的に平成11年(1999)まで書...
ごあん・す
[動サ特活]《「ござんす」の音変化》 1 「来る」の意の尊敬語。いらっしゃる。「前は再々—・して、何が怖うて逃げさんす」〈浄・二枚絵草紙〉 2 (補助動詞)補助動詞「ある」の意の丁寧語。ございま...
ごん・す
[動サ特活]《「ごあんす」または「ござんす」の音変化》 1 「来る」の意の尊敬語。いらっしゃる。「夜ふけて何しに—・した」〈浄・女腹切〉 2 「居る」の意の尊敬語。いらっしゃる。「塩町辺に縁づき...
たつみ‐ことば【辰巳言葉】
江戸深川の遊里で用いられた言葉。吉原の「ありんす」に対して「ござんす」を用い、威勢のよさを売り物とした。
すき‐と
[副] 1 残らず。完全に。すっかり。「お眼は—よござんすか」〈浄・八花形〉 2 (あとに打消しの語を伴って)全然。「御声は致しまするが、—見えませぬ」〈虎寛狂・隠れ笠〉