そら‐かぞう【空数ふ/天数ふ】
[枕]地名の「大津」「大坂」など「おほ」を語頭にもつ語にかかる。かかり方は、おおよそに数える意からなど諸説あるが、不明。「—大津の児が逢ひし日におほに見しくは今ぞ悔しき」〈万・二一九〉
そまくしゃ【蘇莫者】
雅楽。唐楽。盤渉(ばんしき)調で古楽の中曲。舞は一人舞で、猿面をつける。笛役が一人侍立して竜笛を吹く。聖徳太子が笛を吹き、山神が舞った姿とされる。そまくさ。
そび・える【聳える】
[動ア下一][文]そび・ゆ[ヤ下二] 1 山などが非常に高く立つ。そそりたつ。「雲に—・える霊峰」「高層住宅が—・える団地」 2 ほっそりしている。すらりとしている。「人ざまいとあてに—・えて、...
そら‐ね【空値】
実際よりも高くつけている値段。かけ値。「飾りたる烏帽子(えぼし)の内、いづれか所望候ぞ、よきもあしきも—なし」〈浄・烏帽子折〉
そで‐の‐つゆ【袖の露】
袖にかかる露。袖が涙にぬれるたとえ。「暮れかかるむなしき空の秋を見ておぼえずたまる—かな」〈新古今・秋上〉
そで‐の‐しぐれ【袖の時雨】
「袖時雨(そでしぐれ)」に同じ。「野山のけしき、まして—をもよほしがちに」〈源・椎本〉
其(そ)の事(こと)とな・し
1 取り立てていうこともない。なんということもない。「—・けれど、世の中の物語などしつつ」〈源・蜻蛉〉 2 特定のこととは限らず、何事につけても。「堀川相国は、美男のたのしき人にて、—・く過差を...
そのひ‐すぎ【其の日過ぎ】
「其の日暮らし」に同じ。「—の貧しき者、稼げども稼げども一升の米の価をだに儲(まう)けかね」〈仮・浮世物語・二〉
そら‐ごころ【空心】
偽りの心。うわのそらの気持ち。「いとゆゆしき事になむ、なでふ—にてかは」〈宇津保・蔵開中〉
そら‐はずか・し【空恥づかし】
[形シク]なんとなく恥ずかしい。「世にあらむ事こそまばゆくなりぬれと怖(おそ)ろしく—・しき心地して」〈源・若菜下〉