シジフォスのしんわ【シジフォスの神話】
《原題、(フランス)Le Mythe de Sisyphe》カミュによる哲学的エッセー。ギリシャ神話のシジフォス(シシュフォス)の物語を題材に、自身の不条理の哲学を展開したもの。
しじま
1 静まりかえって、物音一つしないこと。静寂。「夜の—」 2 口を閉じて黙りこくっていること。無言。「いくそたび君が—に負けぬらむ物な言ひそといはぬたのみに」〈源・末摘花〉
しじま・る【蹙まる/縮まる】
[動ラ五(四)]ちぢんで小さくなる。ちぢまる。「重なる水の—・って行く」〈漱石・虞美人草〉 「鼻いと小さくしぼみ—・りて」〈今昔・二八・二〇〉
しじみ【蜆】
シジミ科の二枚貝の総称。貝殻は三角形で、殻表は多くは黒色で輪脈がある。淡水にすむマシジミ、海水のまじる河口近くにすむヤマトシジミ、琵琶湖水系にすむセタシジミなどがある。食用。《季 春》「すり鉢に...
しじみ【シジミ】
詩人、石垣りんの詩。第19回H氏賞を受賞した昭和43年(1968)刊行の第2詩集「表札など」の巻頭を飾る作品。
しじみ‐かき【蜆掻き】
川底の泥中からシジミを掘り取ること。また、そのための、袋網の口に熊手(くまで)か板をつけた、柄のある漁具。《季 春》
しじみ‐がい【蜆貝】
1 シジミのこと。また、その貝殻。 2 少女の陰部をいう隠語。成人女性の陰部を赤貝になぞらえるのに対していう。 3 少女。また、江戸吉原で禿(かむろ)のこと。「やい—、二人ともにここへ来い」〈伎...
しじみ‐がわ【蜆川】
大阪市北区の曽根崎新地と堂島新地との間を流れて、堂島川に合流していた川。転じて、堂島新地のこと。
しじみ‐じる【蜆汁】
殻のままのシジミを実にした味噌汁。黄疸(おうだん)などによいといわれる。《季 春》「ほんの少し家賃下りぬ—/水巴」
しじみ‐ちょう【小灰蝶/蜆蝶】
鱗翅(りんし)目シジミチョウ科の昆虫の総称。小形の蝶で、翅(はね)の表面は褐色・青色・紫色など。日本にはウラギンシジミ・ミドリシジミ・ベニシジミなど約60種が知られる。《季 春》