蚤(のみ)の心臓(しんぞう)
気が小さく、臆病(おくびょう)であることのたとえ。
のもり‐の‐かがみ【野守の鏡】
《鷹(たか)狩りの途中で逃げた鷹を、野守がたまり水に映る影を見て発見したという故事から》野中の水を鏡にたとえていう語。「花のころを影にうつせば秋の夜の月も—なりけり」〈山家集・上〉
乗(の)り掛(か)かった船(ふね)
《乗って岸を離れた船からは下船できないところから》物事を始めてしまった以上、中途でやめるわけにはいかないことのたとえ。
のり‐しろ【糊代】
1 紙などをはりあわせるとき、のりをつける部分。 2 人や組織が柔軟に融通を利かせることのできる範囲のたとえ。遊び。ゆとり。「—が広い」「住宅ローン返済に—のある資金計画を立てる」
のり‐の‐あめ【法の雨】
仏法が衆生(しゅじょう)をあまねく慈(いつく)しみうるおすことを、雨にたとえていう語。法雨(ほうう)。「よそに聞く袂のみこそそぼちけれあまねく—はそそげど」〈伊勢集〉
のり‐の‐うみ【法の海】
仏の教えの深く広大なことを、海にたとえていう語。法海(ほうかい)。「悲しみの涙を寄する—のひとつ岸をば住みも離れじ」〈成尋母集〉
のり‐の‐つえ【法の杖】
1 頼りとすがる仏法を、杖にたとえた語。「花紫は先に立ち、若紫は—、つくづくものを案ずるに」〈浄・吉野忠信〉 2 寺参りや墓参りなどのときに用いる杖。「麦刈りぬ近道来ませ—」〈蕪村句集〉
のり‐の‐ともしび【法の灯】
1 仏法を、闇(やみ)を明るく照らす灯火にたとえていう語。法灯(ほうとう)。「願はくは暫し闇路にやすらひてかかげやせまし—」〈新古今・釈教〉 2 師から弟子へと伝えられる法脈を、灯火にたとえた語...
のり‐の‐ふね【法の舟】
仏法が極楽浄土の彼岸に衆生(しゅじょう)を運ぶことを、舟にたとえていう語。法船(ほうせん)。「—さして行く身ぞもろもろの神も仏もわれをみそなへ」〈新古今・釈教〉
のり‐の‐みず【法の水】
仏の教えが衆生(しゅじょう)の煩悩(ぼんのう)を洗い清めることを、水にたとえていう語。法水(ほうすい)。「—にすます心の清ければけがるる袖とたれか見るべき」〈続後撰・雑中〉