時(とき)を稼(かせ)・ぐ
他の事で時間を長びかせているうちに、準備や用意を進める。時間を稼ぐ。「照会が済むまで世間話で—・ぐ」
時(とき)を奏(そう)・す
昔、宮中で夜警の武士が時刻を告げ知らせる。「時奏する、いみじうをかし」〈枕・二九〇〉
時(とき)を撞(つ)・く
時刻を知らせる鐘を撞き鳴らす。
時(とき)をつく・る
鶏が鳴いて夜明けの時を知らせる。
鬨(とき)をつく・る
大ぜいで一緒に鬨の声を上げる。「怪しげな服装(いでたち)の奴等が百人許り、—・って押寄せるじゃないか」〈小杉天外・初すがた〉
時(とき)を待(ま)・つ
1 時機を待つ。好機が来るのを待つ。「—・って旗上げする」 2 死期を待つ。「あさましう沈ませ給ひて、ただ—・つばかりの御有様なり」〈栄花・花山尋ぬる中納言〉
時(とき)を◦見(み)る
時勢やよい時機を判断する。「—◦見て話をつける」
時(とき)を分(わ)かたず
⇒時分かず[補説]
と‐きん【と金】
《駒を裏返して「と」と書いてある面を使うところから》将棋で、歩(ふ)が敵陣の三段目以内に入って成ったもの。金将と同じ働きをする。
と‐きん【頭巾/兜巾/頭襟】
修験道の山伏がかぶる小さな布製のずきん。ひもで下あごに結びとめる。