席(せき)の暖(あたた)まる暇(いとま)もない
《韓愈「諍臣論」から》1か所に落ち着いていられないほど忙しい。席暖まるに暇あらず。
実(み)もな・い
中身がない。内容がない。価値がない。
あった‐ぼこしゅもな・い
[形]《近世語》おもしろくもない。ばかばかしい。「やれやれやれ、ありさまたち(=アンタガタ)は—・い」〈浄・丹波与作〉
懸念(けんにょ)もな・い
1 思いがけない。意外である。「負けることは—・いこと」〈浄・太功記〉 2 そ知らぬふりをしている。平気なさまでいる。「入り乱れて、もみにもみしが、女は—・い顔」〈浮・三所世帯・中〉
身(み)も世(よ)もな・い
悲しみがひどく、自分のことも世間の手前も考えていられない。「—・く泣き伏す」
権輿(けんよ)もな・い
何も心配しないで、けろりとしているさま。気にしない。「おせさ、よいさ、と唄へど—・い顔して居る」〈浮・一代男・四〉
火(ひ)を吹(ふ)く力(ちから)も無(な)・い
かまどの下の火を吹きたてることもできない。ひどく貧乏なさまのたとえ。「塵(ちり)も灰もなく—・く」〈浮・永代蔵・一〉
縁(えん)もゆかりもな・い
何のかかわりもない。類義の語を重ねて強調した表現。「—・い他人」
性懲(しょうこ)りもな・い
同じ過ちを繰り返しても、一向に改めない。「—・く賭事に手を出す」「—・い人だ」
一溜(ひとた)まりもな・い
わずかの間ももちこたえられない。「巧みな弁舌に—・く説き伏せられた」