なつ‐の‐かげ【夏の陰／夏の蔭】
夏の、涼しい物陰。夏陰。「片岡のこの向つ峰(を)に椎(しひ)まかば今年の—にならむか」〈万・一〇九九〉
なつ‐の‐しげり【夏の茂り】
夏、草木の葉がしげること。また、その所。「物思ひの深さくらべにきてみれば—もものならなくに」〈かげろふ・中〉
な‐づ・ける【名付ける】
［動カ下一］［文］なづ・く［カ下二］名をつける。命名する。また、呼びならわす。称する。呼称する。「子犬をシロと—・ける」「天気雨のことを—・けて狐の嫁入りという」
なな‐ふし【七節／竹節虫】
１ ナナフシ目ナナフシ科の昆虫。体長7〜10センチ。体や脚は細長く、竹の枝に似て、緑色または褐色。翅(はね)はない。コナラ・クマイチゴなどの葉を食べる。たけのふしむし。 ２ ナナフシ目の昆虫の総...
斜(なな)めならず
「なのめならず」に同じ。「其(その)声—不機嫌なり」〈紅葉・二人女房〉
なな‐よ【七夜】
１ 7日間の夜。七晩。また、数多くの夜。「月重ね我が思ふ妹(いも)に逢へる夜は今し—を継ぎこせぬかも」〈万・二〇五七〉 ２ 子どもが誕生してから7日目の夜の祝い。おしちや。「たけならぬ二葉の松の...
なに‐か【何か】
［連語］ 
《代名詞「なに」＋助詞「か」》 １ 《「か」は副助詞》感覚・願望などの内容がはっきりしない事物をさす。「—がありそうだ」「お茶か—飲みたい」 ２ 《「か」は係助詞。感動詞的に用いる》...
何(なに)かせ◦む
ある行為をしても結局は何の役にも立たない、という気持ちを表す。何になろうか、何にもなりはしない。「思ふ事ならでは世の中に生きて—◦むと思ひしかば」〈竹取〉
なにか‐は【何かは】
［連語］ １ 反語の意を表す。何が…か、いやそんなことはない。「折にふれば、—あはれならざらん」〈徒然・二一〉 ２ 反語の意を表す。どうして…か、いや…はしない。「葎(むぐら)はふ下にも年は経ぬ...
名(な)に聞(き)・く
うわさに聞く。音に聞く。「まことにて—・くところ羽根ならば飛ぶがごとくに都へもがな」〈土佐〉
