いやおち‐に【弥復ちに】
[副]《「おち」は若返る意の動詞「おつ」の連用形》いよいよ若返って。何度も初めにかえって。「我がやどに咲けるなでしこ賂(まひ)はせむゆめ花散るな—咲け」〈万・四四四六〉
いろ‐ごのみ【色好み】
1 情事を好むこと。また、その人。好色漢。 2 恋愛の情趣をよく解すること。また、その人。「—といはるるかぎり、五人」〈竹取〉 3 風流・風雅な方面に関心や理解があること。また、その人。「かの賢...
うか・べる【浮(か)べる/泛かべる】
[動バ下一][文]うか・ぶ[バ下二] 1 浮かぶようにする。浮かばせる。「船を水に—・べる」⇔沈める。 2 外面に表す。表面に表し出す。「喜色を満面に—・べる」「涙を—・べる」 3 思い起こす。...
うかれ‐い・ず【浮かれ出づ】
[動ダ下二] 1 気持ちが落ち着かず、どこという当てもなく、家を出る。「—・づる心は身にもかなはねば如何なりとても如何にかはせむ」〈山家集・中〉 2 心がひかれて、うきうきとする。また、うきうき...
うき‐ぜい【浮き勢】
本隊から離れていて、機に応じ援護する軍勢。遊軍。浮き備え。「敵の近づかん所へ懸け合はせんと、—になりてひかへたり」〈太平記・三六〉
う‐こん【鬱金】
1 ショウガ科の多年草。高さ約50センチ。根茎は黄色で多肉。バショウに似た長い葉を4、5枚出す。秋、大きな穂を出し、緑白色の葉と数個の淡黄色の花とをつける。熱帯アジアの原産。根茎を黄色染料やカレ...
うち‐いり【内入り】
1 外出から帰って家に入ること。また、その際の機嫌。「女房供今戻った…と—よきに」〈浄・浪花鑑〉 2 収入。もうけ。「旦那のおかげで今日も—がよござりますわい」〈浄・伊賀越〉 3 「内揚(あ)げ...
うち‐しき【打(ち)敷(き)】
1 菓子などを器に盛るときに敷く白紙。 2 調度などの下に敷く布。「さし油するに、灯台の—を踏みて立てるに」〈枕・一〇八〉 3 仏具などの敷物。「金入りの鳳凰の小袖は—、花車の縫ひの袷(あはせ)...
うち‐たえ【打ち絶え】
[副]《動詞「うちたゆ」の連用形から》全く。ひたすら。「—御精進にて、朝夕つとめ行なはせ給ふ」〈増鏡・久米のさら山〉
うち‐ちょう・ず【打ちちょうず】
[動サ変]たたいてこらしめる。「この翁丸(おきなまろ)—・じて、犬島へつかはせ」〈枕・九〉 [補説]「ちょうず」は「懲ず」とも「調(てう)ず」とも考えられる。