はなち【放ち】
放つこと。また、放たれたもの。「蒼生とは、民のもとどり—にしている髪のあをいを云ふぞ」〈中華若木詩抄・中〉
はなち‐いで【放ち出で】
寝殿造りで、母屋から張り出した室。また、庇の間を几帳(きちょう)類で区切った部屋。はなちで。
はなち‐がき【放ち書(き)】
1 文字を連綿体で書かないで、一字一字はなして書くこと。多く、幼稚な筆跡にいう。 2 「分かち書き1」に同じ。
はなち‐じょう【放ち状】
中世、所領などを人に譲り渡すとき、その旨を書いて相手に渡す証書。
はなち‐で【放ち出】
⇒はなちいで
はなち‐どり【放ち鳥】
1 翼を切って池に放して飼う鳥。「島の宮勾(まがり)の池の—人目に恋ひて池に潜(かづ)かず」〈万・一七〇〉 2 飼っている鳥を逃がすこと。特に、放生会(ほうじょうえ)のとき、死者の追善のため鳥を...
はな‐ぢょうちん【洟提灯】
寝ぼけた時などに、鼻汁が風船状にふくらんで鼻から出たものを提灯に見立てた言葉。
はなちるさと【花散里】
源氏物語第11巻の巻名。また、その主人公の名。光源氏25歳。夏のある日、麗景殿の女御とその妹花散里を訪れる源氏を描く。