はま‐にがな【浜苦菜】
キク科の多年草。海岸の砂地に生える。地下茎は地中をはい、長い柄をもつ厚い葉を地上に出す。葉はふつう三〜五つに裂けている。夏、黄色い頭状花を開く。はまいちょう。
はま‐にんじん【浜人参】
ハマゼリの別名。
はま‐ね【浜値】
海産物などの、水揚げ地で取り引きされる値段。
はま‐の‐まさご【浜の真砂】
浜辺の砂。数のきわめて多いことのたとえにいう。「山下水の絶えず、—の数多くつもりぬれば」〈古今・仮名序〉
浜(はま)の真砂(まさご)は尽(つ)きるとも世(よ)に盗人(ぬすびと)の種(たね)は尽(つ)きまじ
海辺に無数にある砂がなくなっても、世の中に泥棒がいなくなることはないであろう。石川五右衛門の辞世と伝えられる歌で、初句は「石川や」。
はま‐ばた【浜端】
浜の水際。浜辺。
はま‐ひさぎ【浜楸】
浜辺に生えている楸。「波の間ゆ見ゆる小島の—久しくなりぬ君に逢はずして」〈万・二七五三〉
はま‐ひるがお【浜昼顔】
ヒルガオ科の蔓性(つるせい)の多年草。海岸の砂地に生え、白い地下茎が砂中をはう。葉は腎臓状円形で厚く、つやがある。5月ごろ、淡紅色で、直径4、5センチくらいのらっぱ状の花を開く。《季 夏》「きら...
はま‐び【浜び】
浜の湾曲した所。「丈夫(ますらを)はみ狩に立たし娘子(をとめ)らは赤裳裾引く清き—を」〈万・一〇〇一〉
はま‐びさし【浜庇】
《万葉集・二七五三の「浜久木(はまひさぎ)」の表記を伊勢物語で読み誤ってできた語という》浜辺の家のひさし。また、浜辺の家。多く「久し」の序詞として用いられる。「浪間より見ゆる小島の—久しくなりぬ...