ひき‐ぞめ【引(き)染(め)】
布地にはけで染め液を引いて染めること。また、その染め物。小紋・友禅などの地染めに用いられる。
ひき‐ぞめ【弾(き)初め】
1 新年、多くは正月2日に、その年はじめて楽器を弾くこと。《季 新年》「—にことし欠けたる一人かな/万太郎」 2 新しい楽器をはじめて弾くこと。
ひき‐た【引き板】
「ひきいた」の音変化。「衣手(ころもで)に水渋(みしぶ)付くまで植ゑし田を—我が延(は)へ守れる苦し」〈万・一六三四〉
ひき‐たおし【引(き)倒し】
《「ひきだおし」とも》引き倒すこと。「ひいきの—」
ひき‐たお・す【引(き)倒す】
[動サ五(四)] 1 引っ張って倒す。「いすを—・す」 2 遊里で、客が女郎から金品をまき上げて損をかける。「無理にこっちから色事にこじ付けて—・すなど」〈洒・息子部屋〉
ひき‐たが・う【引き違ふ】
[動ハ下二] 1 方向を変える。「あやめ草—・へたる袂には昔を恋ふる音(ね)ぞかかりける」〈新古今・哀傷〉 2 今までとはすっかり変える。「うつし心をば—・へ、たとしへなくよろづ忘るるにも」〈紫...
ひき‐た・つ【引(き)立つ】
[動タ五(四)] 1 勢いがよくなる。活気が出る。「気持ちが—・たない」「商況が—・つ」 2 ひときわよく見える。一段とよく感じられる。「黒を着ると肌の白さが—・つ」「少量の塩で味が—・つ」 ...
ひき‐たて【引(き)立て】
引き立てること。特に、目をかけて用いること。ひいきにすること。愛顧。「社長の—で役職につく」「毎度お—を賜り」
ひき‐たて【碾き立て】
ひいたばかりであること。すり砕いたばかりであること。また、そのもの。「—のコーヒー」
ひきたて‐えぼし【引立烏帽子】
てっぺんを引き立てて儀容を整えた揉(もみ)烏帽子。出陣のときは兜(かぶと)の下に着用する。