虎子(こし)地(ち)に落(お)ちて牛(うし)を食(く)らうの気(き)あり
虎の子は、生まれてすぐにでも牛を食うほどの、激しい気性をもっている。すぐれた人物は、幼少のときからその片鱗を示すことのたとえ。
こころ‐はずか・し【心恥づかし】
［形シク］ １ 他に対して気恥ずかしいさま。気が引ける。きまりが悪い。「御いらへ、いまめかしからず—・しき程に聞こえ給ふ」〈宇津保・楼上下〉 ２ こちらがきまり悪く思うほどに相手がすぐれているさ...
こしかた‐ゆくすえ【来し方行く末】
［連語］ １ 過去と未来。「眠られぬ儘に—を思い回(めぐ)らせば回らすほど」〈二葉亭・浮雲〉 ２ 通り過ぎてきた方向と、これから行く方向。「はるばる一通りは—野原なり」〈とはずがたり・四〉
こころ‐ゆ・く【心行く】
［動カ五（四）］思い残すことがないほど十分に満足する。気がすむ。現在では、多く「こころゆくばかり」「こころゆくまで」の形で用いられる。
こころ‐ばえ【心延え】
《「ばえ」は心の働きを外部に及ぼすことの意》 １ 心の状態。心の持ち方。気だて。「—の優しい人」 ２ 思いやり。配慮。「そのほどの—はしも、ねんごろなるやうなりけり」〈かげろふ・上〉 ３ おもむ...
こし‐しょうじ【腰障子】
高さ30センチほどの腰板のついた障子。《季 冬》
心(こころ)を置(お)・く
１ 気を遣う。遠慮する。「—・くことなくお話しください」 ２ 打ち解けないで、心に隔てを置く。「—・かれ、うるさき者に思はれてぞありけるほどに」〈今昔・二五・四〉
心(こころ)解(と)・く
１ 心のわだかまりが解ける。きげんがなおる。「なほ—・けぬ御気色にて」〈源・浮舟〉 ２ 緊張が解ける。くつろぐ。「酒盛りなんどして、—・けたるほどなりけるに」〈増鏡・三神山〉
こころ‐ざ・す【志す】
［動サ五（四）］ １ ある事をしようと思い定める。心の中に立てた目的・目標に向かって進もうと決心する。「学問に—・す」「建築家を—・す」「或いは山崎を—・して逃ぐるもあり」〈太平記・一五〉 ２ ...
こころ‐にく・い【心憎い】
［形］［文］こころにく・し［ク］ １ 憎らしく思われるほど、言動などがすぐれているさま。「—・い演出」「—・いまで落ち着きはらう」 ２ はっきりしないものに心がそそられるさま。特に、上品な深みを...
