ほれ‐ぼれ【惚れ惚れ】
[副](スル) 1 すっかり心を奪われて、うっとりするさま。「—(と)するような若武者ぶり」 2 放心したさま。ぼんやり。「苔路のむしろに倒れ臥し、—として明かさせ給ふ」〈伽・のせ猿〉
ほれぼれ・し【惚れ惚れし】
[形シク] 1 何かに心を奪われてぼんやりしている。「夜昼おぼし嘆くに、—・しきまで、御顔もすこし面痩(おもや)せ給ひにたり」〈源・若菜下〉 2 老いぼれている。「—・しくなられたる人、残り少な...
ほ・れる【惚れる/恍れる/耄れる】
[動ラ下一][文]ほ・る[ラ下二] 1 (恋愛対象として)心惹かれ夢中になる。恋い慕う。「女に—・れる」 2 人物や物事の魅力にとりつかれ、心を奪われる。心酔する。「心意気に—・れる」 3 (「...
ぼいやり
[副]「ぼんやり」に同じ。「富士も—と見える」〈蘆花・自然と人生〉
ぼう【茫】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 広々としているさま。「洞庭湖はただ白く—として空と水の境が無く」〈太宰・竹青〉 2 ぼんやりとしているさま。「その意味—として知るべからざりけり」〈中村訳・西...
ぼう【茫】
[音]ボウ(バウ)(漢) 1 遠くはるかに広がるさま。「茫漠・茫茫・茫洋/蒼茫(そうぼう)・渺茫(びょうぼう)」 2 ぼんやりしてうつろなさま。「茫然」
ぼう‐こ【茫乎】
[ト・タル][文][形動タリ]広々としているさま。ぼんやりとしてつかみどころのないさま。「今やこの—たる海辺は」〈荷風・地獄の花〉
ぼう‐ぜん【呆然】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 あっけにとられているさま。「意外な成り行きに—とする」 2 気抜けしてぼんやりしているさま。「ひとり残され—と立ちつくす」
ぼうっ‐と
[副](スル) 1 物がぼやけて見えるさま。「島影が—かすんで見える」 2 意識が正常でなく、ぼんやりしているさま。「—していて大事なことを忘れた」 3 明るさや色あいなどがかすかに感じられるさ...
ぼう‐ぼう【茫茫】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 広々としてはるかなさま。「—とした大海原」「—たる砂漠」 2 ぼんやりかすんではっきりしないさま。「—たる記憶」「—と暗路(やみじ)に物を探るごとく」〈露伴・...