や‐げん【薬研】
1 漢方医などが生薬を粉末にするのに用いる金属製の器具。細長い舟形で、中央がV字形にくぼんでいるもの。中に生薬を入れ、円板形の車に通した軸を両手でつかみ、前後に回転させて押し砕く。くすりおろし。...
やげん‐だい【薬研台】
罫書(けが)き作業で、円柱材の中心を求めるために用いる、上面にV字形の溝をつけた金属製の台。ブイブロック。三角台。
やげんどおし‐よしみつ【薬研通吉光】
粟田口吉光の手になる短刀の名。細川政元に居城を攻められた畠山政長が、自害しようとこの短刀を腹に突き立てたが通らず、投げ捨てたところ、近くの薬研を突き通したといわれるところからの名称。
やげん‐ぼり【薬研堀】
薬研の形に似て、V字形に底が狭くなっている堀。江戸の両国の堀が有名。
やげん‐ぼり【薬研彫(り)】
金石類に文字などを彫るのに、薬研の形状、すなわち断面がV字形になるように彫ること。また、そのもの。→丸彫り