ゆう‐つ‐かた【夕つ方】
《「つ」は「の」の意の格助詞》「ゆうがた」に同じ。「この—内裏(うち)よりもろともにまかで給ひける」〈源・末摘花〉
ゆう‐つけ【木綿付け】
「木綿付け鳥」の略。「暁に鳴く—のわが声に劣らぬ音をぞ鳴きて帰りし」〈信明集〉
ゆうつけ‐どり【木綿付け鳥】
《昔、世の中が乱れたとき、鶏に木綿(ゆう)をつけて都の四境の関所で祓(はらえ)をしたところから。「ゆうつげどり」「ゆうづけどり」とも》鶏の別名。「逢坂の—にあらばこそ君がゆききをなくなくも見め」...
ゆう‐つづ【夕星/長庚】
《古くは「ゆうづつ」とも》夕方、西の空に見える金星。宵の明星(みょうじょう)。「—も通ふ天道(あまぢ)をいつまでか仰ぎて待たむ月人をとこ」〈万・二〇一〇〉
ゆうつづ‐の【長庚の/夕星の】
[枕]金星が宵の明星として西に見えるところから「夕べ」に、また、明けの明星として東にも現れるところから「か行きかく行き」にかかる。「—夕(ゆふへ)になれば」〈万・九〇四〉 「思ひしなえて—か行き...
ゆう‐つゆ【夕露】
夕方におく露。《季 秋》