きゅうび‐の‐いた【鳩尾の板】
鎧(よろい)の付属品の名称。胸板の左のはずれを防御する細長い鉄製の革包みの板。はとのおのいた。
きも‐なます【肝膾】
肝を切り刻んでなますにすること。また、そのなます。「わが心にかなはば、用ひん。かなはずは、—につくらん」〈宇治拾遺・一五〉
きも‐だましい【肝魂】
《「きもたましい」とも》 1 胆力。気力。きもだま。「貴嬢方(あなたがた)御婦人に対(むか)うと—が縮んで」〈魯庵・社会百面相〉 2 心。「—も身にそはず、あきれたるさまにて」〈平家・三〉
かど・う【勾ふ/勾引ふ/拐ふ】
[動ハ四] 1 欺いて誘う。「山風の花の香—・ふ麓(ふもと)には」〈後撰・春中〉 2 かどわかす。「江田へ—・はれたるなり」〈とはずがたり・五〉 [動ハ下二]かどわかす。「天狗が牛若を—・へ...
かた‐は【片羽】
1 片方の翼。かたはね。 2 二つ揃っているはずのものの片方。「鴛鴦(をし)の—のとぼとぼと」〈浄・盛衰記〉
おし‐だし【押(し)出し】
1 押して外へ出すこと。 2 人目に映るその人の姿や態度。風采。「—がいい」 3 相撲のきまり手の一。双筈(もろはず)にかかるか片手を筈にかけて、相手の体を押し上げるようにして土俵外に出す技。 ...
おもい‐しず・む【思ひ沈む】
[動マ四]物思いに気持ちが沈む。気がふさぐ。「女はさらにもいはず—・みたり」〈源・明石〉
おもい‐のぼ・る【思ひ上る】
[動ラ四]気位を高くもつ。望みを高くもつ。「いみじう—・れど、心にしもかなはず」〈源・梅枝〉
おもい‐ぐる・し【思ひ苦し】
[形シク]つらくせつない。心苦しい。「家の妹に物言はず来にて—・しも」〈万・三四八一〉
おもおも‐し・い【重重しい】
[形][文]おもおも・し[シク] 1 落ち着いていて威厳が感じられる。「—・い口調」⇔軽軽(かるがる)しい。 2 いかにも重そうである。重圧感を覚える。「—・い靴音」「—・い苦悩(くるしみ)」〈...