ちょう‐じ【丁子/丁字】
1 フトモモ科の常緑高木。芳香があり、葉は楕円形で両端がとがる。筒状の花が房状に集まってつき、つぼみは淡緑色から淡紅色になり、開花すると花びらは落ちる。つぼみを乾燥したものを生薬や香辛料にし、ま...
ちょうじ‐あぶら【丁子油】
チョウジのつぼみ・葉などを水蒸気蒸留して得られる油。主成分はオイゲノール。香料・香辛料・薬料として用いる。クローブオイル。丁香油。ちょうじゆ。
ちょうじ‐いろ【丁子色】
チョウジのつぼみの煮汁で染めた黄茶色。
ちょうじ‐がしら【丁子頭】
灯心の燃えさしの頭にできる、チョウジの実のような丸いかたまり。俗に、これを油の中に入れると貨財を得るといわれる。ちょうじあたま。ちょうじばな。
ちょうじ‐がすみ【丁子霞】
日本画で、構図を引き締めるために画面の上下または中途に金箔・砂子(すなご)などで描かれる、かすみのたなびく形。
ちょうじ‐ぎく【丁子菊】
キク科の多年草。山地の湿地に生え、高さ30〜45センチ。葉は長楕円形で、葉脈がやや平行に走る。夏から秋、花柄の長い黄色い頭状花を散房状につける。
ちょうじ‐こう【丁子香】
チョウジのつぼみから作った香料。
ちょうじ‐ざくら【丁子桜】
バラ科の落葉小高木。中部地方から西の山地に自生。早春、葉より先に、筒状の萼(がく)をもつ淡紅色の花が2、3個ずつまとまって咲く。めじろざくら。
ちょうじ‐そう【丁子草】
キョウチクトウ科の多年草。河岸などに生え、高さ約60センチ。葉は披針(ひしん)形。初夏、チョウジに似た濃紫色の花が集まって開く。《季 夏》「—花甘さうに咲きにけり/子規」
ちょうじ‐ぞめ【丁子染(め)】
チョウジのつぼみの煮汁で染めた染め物。香染めのやや色の濃いもの。また、その色。