した‐ぎえ【下消え】
積もった雪の、下の方がとけること。「かきくらしふる白雪の—に消えて物思ふころにもあるかな」〈古今・恋二〉
した‐ぎき【下聞き】
相手の意向などを、前もって聞いておくこと。「朋友(ともだち)が先生の令嬢を娶りたいに就いて、—に来たものを」〈鏡花・婦系図〉
した‐ぎ・ゆ【下消ゆ】
[動ヤ下二]積もった雪の下の方がとける。「—・ゆる雪間の草のめづらしくわが思ふ人にあひみてしかな」〈後拾遺・恋一〉
した‐くさ【下草】
《「したぐさ」とも》 1 木の下などに生えている草。森や林に生える丈の低い草木。 2 取るに足らない者。日陰者。「かかる—頼もしくぞ思(おぼ)しなりぬる」〈源・玉鬘〉
したくさ‐せん【下草銭】
江戸時代、領主の山林(御林(おはやし))の下草を採取する者に課された雑税。御林下草銭。下草永(したくさえい)。
した‐くず・る【下崩る】
[動ラ下二]《「した」は心の意》気力がくじける。心が折れて人の意に従う。「さ思はむも—・れたるにや」〈落窪・二〉
した‐くちびる【下唇】
下側の唇。⇔上唇。
した‐ぐつ【下靴/下沓/襪】
1 (下靴)屋内用の上靴(うわぐつ)に対して、屋外で覆く靴。したばき。 2 (下沓・襪)「しとうず」に同じ。
した‐ぐみ【下組(み)】
1 建築などで、本格的に組み立てる前の仮組み。 2 かねてからの準備。また、心構え。「さし籠(こ)めて、守り戦ふべき—をしたりとも、あの国の人を、え戦はぬなり」〈竹取〉
した‐ぐも【下雲】
山の低い所にかかっている雲。「対馬の嶺(ね)は—あらなふ可牟(かむ)の嶺にたなびく雲を見つつ偲はも」〈万・三五一六〉