せち‐がしこ・し【世知賢し】
[形ク]世渡りの才能にすぐれていて、抜け目がない。金銭に細かい。勘定高い。「頭数よびで、いくらが物ぞ、天神小天神と—・くきはめぬ」〈浮・一代男・五〉
せち‐がら・い【世知辛い】
[形][文]せちがら・し[ク] 1 世渡りがむずかしい。暮らしにくい。「—・い世の中」 2 金銭に細かくて、けちだ。抜け目がない。「—・い商法」 [派生]せちがらさ[名]
せち‐べん【世知弁】
[名・形動ナリ] 1 《八難の一である「世智弁聡」の略》世渡りの知恵にたけていること。また、そのさま。「内々は—にて、心まさなく厳しく精練なりけるままに」〈米沢本沙石集・三〉 2 勘定だかいこと...
手(て)と身(み)にな・る
《足すなわち銭がなくなる意》落ちぶれて身一つになる。無一物になる。「—・りての思案、何とも埒(らち)のあかぬ世渡り」〈浮・永代蔵・五〉
と‐せい【渡世】
[名](スル) 1 この世で生きていくこと。生活すること。世渡り。「—の義理」「盗賊ひとごろしの心配もなくして—するを」〈福沢・学問のすゝめ〉 2 生活していくための職業。なりわい。生業。稼業(...
渡世(とせい)が成(な)・る
世渡りができる。生活がなりたつ。
渡世(とせい)を送(おく)・る
世渡りをする。生活する。
よ‐すぎ【世過ぎ】
世の中で生活していくこと。世渡り。口すぎ。「身過ぎ—」「こころなき悪文をつづり—する我の」〈犀星・あきらめのない心〉
わたらい【渡らひ】
生活のためにする仕事。世渡りのわざ。なりわい。また、暮らし向き。「自ら勢家に託きて—を求む」〈孝徳紀〉
わたらい‐ごころ【渡らひ心】
生活のための心がけ。世渡りの心がけ。「よの—もなく、貧しくて」〈塗籠本伊勢・一七〉