さだめ‐て【定めて】
[副] 1 「定めし」に同じ。「貴方は—飽きっぽいと思うでしょう」〈漱石・明暗〉 2 必ず。「花開くれば必ず菓を結ぶ、罪を作れば—果を感ずるなり」〈今昔・三・一七〉
然(さ)◦なり
そうである。そのとおりだ。「—◦なりとて過ぐしつ」〈今昔・二三・一六〉
さら‐め・く
[動カ四]さらさらと音がする。また、ざわめく。「世界—・き、ののしりあひたり」〈今昔・一〇・三六〉
ざいち‐はん【在地判】
その地方の長が証明して押した判。「彼(か)の—取りたる文を取り出でて、下部どもに見す」〈今昔・二九・一一〉
し‐おに【紫苑/紫菀】
《「おん(苑)」の「ん」を「に」で表記したもの》「しおん(紫苑)」に同じ。「うれしきこと有らん人は—を植ゑて常に見るべし」〈今昔・三一・二七〉
しかし‐ながら【然し乍ら/併し乍ら】
[接]「しかし」のやや改まった、言い方。「彼は金持ちだ。—実に質素だ」
[副] 1 そのまま。そっくり。すべて。「精進にて書きたる経は、—竜宮に納まりぬ」〈今昔・一四・二九〉 2 結局。要す...
しかる‐あいだ【然る間】
[接] 1 そうしている間に。そのうちに。「その後は、いよいよ行ひ怠る事なし。—、貴き聖人なりといふ事世に高く聞えて」〈今昔・一二・三三〉 2 それゆえ。そういうことで。「昔より源平両家左右の翅...
しかる◦べし【然る可し】
[連語]《ラ変動詞「しかり」の連体形+推量の助動詞「べし」》 1 それが適当であろう。また、ふさわしい。「この儀もっとも—◦べし。さらば書け」〈平家・七〉 2 そうなるはずである。そうなる運命で...
しじま・る【蹙まる/縮まる】
[動ラ五(四)]ちぢんで小さくなる。ちぢまる。「重なる水の—・って行く」〈漱石・虞美人草〉 「鼻いと小さくしぼみ—・りて」〈今昔・二八・二〇〉
し‐じょう【熾盛】
[形動ナリ]「しせい(熾盛)」に同じ。「邪見—なること限りなし」〈今昔・一七・二〉