おうしゅうあだちがはら【奥州安達原】
浄瑠璃。時代物。五段。近松半二・竹田和泉・竹本三郎兵衛らの合作。宝暦12年(1762)大坂竹本座初演。前九年の役後の安倍貞任(あべのさだとう)一族の再挙の苦心に、鬼女伝説などを配したもの。通称「...
おうだい‐もの【王代物】
浄瑠璃や歌舞伎で、主として奈良・平安時代の朝廷や公卿などの世界を題材としたもの。王朝物。大時代物。大時代狂言。
おうみげんじせんじんやかた【近江源氏先陣館】
浄瑠璃。時代物。九段。近松半二らの合作。明和6年(1769)大坂竹本座初演。大坂冬の陣を鎌倉時代に移し変えたもので、「盛綱陣屋」のくだりが有名。
おおさかずきしゅせんのつわもの【大杯觴酒戦強者】
歌舞伎狂言。時代物。一幕二場。河竹黙阿弥作。明治14年(1881)東京猿若座初演。武田氏の旧臣馬場三郎兵衛が井伊掃部頭(かもんのかみ)の酒の相手をして大杯を飲み干したことから、千五百石に取り立て...
おお‐じだい【大時代】
[名・形動] 1 「大時代物」の略。 2 古めかしく大げさで時代遅れなこと。また、そのさま。「—なせりふ」
おおじだい‐もの【大時代物】
「王代物(おうだいもの)」に同じ。
おおとうのみやあさひのよろい【大塔宮曦鎧】
浄瑠璃。時代物。五段。竹田出雲・松田和吉作。近松門左衛門添削。享保8年(1723)大坂竹本座初演。太平記の中の大塔宮の北条氏討伐と、斎藤一族の悲運を脚色。
かがみやまこきょうのにしきえ【加賀見山旧錦絵】
浄瑠璃。時代物。11段。容楊黛(ようようたい)作。天明2年(1782)江戸外記座初演。松平周防守(すおうのかみ)邸内での草履打ち事件と加賀騒動とを題材にしたもの。翌年、歌舞伎に移入。鏡山。加賀...
かけり【翔】
1 能の働き事の一。修羅物で戦闘の苦患(くげん)、狂女物で狂乱のさまなど興奮状態を表す。また、その囃子(はやし)。大鼓・小鼓に笛をあしらう。 2 歌舞伎下座音楽の一。1が転じたもの。大鼓・小鼓に...
かた‐しゃぎり【片しゃぎり】
歌舞伎の下座音楽の一。太鼓と能管による囃子(はやし)。しゃぎりの楽器編成から大太鼓を除くのでいう。松羽目物(まつばめもの)や口上などの幕開き、時代物の幕切れなどに用いる。