じょう‐しき【定式】
定まった儀式。また、きまったやり方。ていしき。「父の身分はやっと藩主に—の謁見が出来ると云うのですから」〈福沢・福翁自伝〉
すそ‐わけ【裾分け】
(多く「おすそわけ」の形で)もらいものや利益を、さらに他の者に分け与えること。「金儲けの—をした上に華美(はで)な贅沢の所為(まね)が出来るなら」〈魯庵・社会百面相〉
ぜん‐ぴょう【全豹】
《「晋書」王献之伝から》全体のありさま。全貌(ぜんぼう)。→一斑(いっぱん)を見て全豹を卜(ぼく)す「彼是(ひし)相俟(ま)って始めて—を彷彿する事が出来るかも知れない」〈芥川・きりしとほろ上人伝〉
たまか
[形動][文][ナリ] 1 倹約でつましいさま。「新たに湯を沸かす手数と、薪の倹約とが出来るので、田舎の—な家ではよくやる事だ」〈左千夫・春の潮〉 2 細かい点にまで心を配って物事をするさま。誠...
だい‐びゃく【大百】
1 歌舞伎の鬘(かつら)の一種で、大百日(おおびゃくにち)のこと。 2 《1が大盗賊や妖術者などの役に用いられたところから》大悪党。「そんな大それた真似の出来る—じゃあない」〈万太郎・春泥〉
つぐの・う【償う】
[動ワ五(ハ四)]《古くは「つくのう」》「つぐなう」に同じ。「借財が出来ると、親戚故旧をして—・わしめ」〈鴎外・渋江抽斎〉
て‐つかず【手付かず】
[名・形動] 1 まだ手をつけていないで、そのまま残っていること。また、そのさま。「—の料理」「宿題が—な(の)ままだ」 2 労力を使わないこと。また、そのさま。「頸(つむり)へ乗せさへすれば—...
はい‐ふく【拝伏】
[名](スル)ひれふすこと。ふしおがむこと。「閣下の像の下に—することが出来る恩沢」〈荷風・ふらんす物語〉
へん‐じょう【返上】
[名](スル)返すことを、相手をうやまい、へりくだっていう語。また、一般に、返すこと。または、受け取らないこと。「タイトルを—する」「休日を—して働く」「汚名—」「ちゃんと金が出来るからすぐに—...
胸(むね)に余(あま)・る
思いが積もりに積もってあふれるばかりになる。また、悩みすぎて心の整理や判断ができなくなる。「云い度き事は—・れば、互に出来るだけ歩(あし)を緩めて」〈小杉天外・魔風恋風〉