かた‐な【刀】
《「かた」は片、「な」は刃の古語》 1 武器として使った片刃の刃物。 2 江戸時代、武士が脇差(わきざし)とともに差した大刀。 3 太刀の小さいもの。「我は元より太刀も—も持たず」〈太平記・二〉...
刀(かたな)折(お)れ矢(や)尽(つ)・きる
《「後漢書」段熲伝から》戦う手段をすっかり使い果たす。また、物事に立ち向かう手段がなくなる。弓折れ矢尽きる。「努力も空しく—・きて倒産した」
かたな‐かけ【刀掛(け)】
1 刀を横にして掛けておく道具。刀架。 2 ものの役に立たない武士をさげすんでいう語。「綺羅(きら)を飾りし—めら」〈伎・景清〉
かたな‐かじ【刀鍛冶】
刀を鍛えて作る職人。刀匠。刀工。
かたな‐がり【刀狩(り)】
武士以外の者が持っている刀・槍などの武器を没収すること。天正16年(1588)豊臣秀吉による刀狩り令が有名。これによって兵農分離を行い、近世封建体制の基礎をつくった。
かたな‐きず【刀傷/刀疵】
刀で切られた傷。また、その傷痕。
かたな‐だま【刀玉】
田楽などで、数本の短刀を空中に投げ上げては手で受け取る曲技。また、その曲芸師。
かたな‐とぎ【刀研ぎ/刀磨ぎ】
刀剣を研ぐこと。また、それを職業とする人。
刀(かたな)に懸(か)けても
1 刀を抜いての勝負となっても。腕ずくでも。 2 武士の名誉に懸けても。誓って。
刀(かたな)の錆(さび)
1 刀に生じる錆。また、血が錆の原因になるところから、刀で切り殺すことや切り殺されることにいう。 2 「刀汚(かたなよご)し2」に同じ。