目釘(めくぎ)を湿(しめ)・す
唾(つば)などで目釘をぬらして固定させ、刀を抜く用意をする。「主従刀の—・し、手ぐすね引いて待ちかけ居る」〈浄・忠臣蔵〉
めず‐こ【愛づ子】
かわいい子。愛する子。いとしご。「母にあへつや—の刀自(とじ)父にあへつや身女児(みめご)の刀自」〈万・三八八〇〉
めだれ‐がお【目垂れ顔】
[名・形動ナリ]「めだりがお」に同じ。「かほど卑しき強力(がうりき)に太刀、刀を抜き給ふは、—の振舞ひか」〈謡・安宅〉
めて‐ざし【馬手差】
右に差す腰刀。組み打ちなどの便宜から特に右脇に差すために、栗形(くりかた)・帯留めの拵(こしら)えを反対に取り付けたもの。馬手(めて)。
もくめ‐がね【木目金/杢目金】
金・銀・赤銅など色の違う金属を重ね合わせて鍛え、木目状の模様を打ち出す技法。また、それによる製品。江戸初期に刀の鍔(つば)の鍛造に始まる。日本独自の金属加工技術。
もの‐うち【物打ち】
太刀(たち)などで物を切るとき、その物に触れて、最もよく切れる部分。先端から10センチほどの部分。切っ先三寸。ものうちどころ。
もの‐たち【物裁ち】
1 布地を裁つこと。また、布を裁って縫うこと。裁縫。「—などするねび御達」〈源・野分〉 2 「物裁ち刀」の略。
ものたち‐がたな【物裁ち刀】
裁縫で、布を裁つのに使う刀。裁ち物包丁。
もも‐よせ【股寄せ】
太刀の鞘(さや)の峰のほうを覆っている覆輪(ふくりん)。雨覆(あまおお)い。
もろ‐ぐそく【諸具足】
太刀を佩(は)き、靫(ゆき)をつけ、弓を持った、出陣の際の完全装備の服装。「—したる中間(ちゅうげん)五百余人、二行に列を引き」〈太平記・六〉