なごり‐の‐なみだ【名残の涙】
名残を惜しんで流す涙。別れの涙。「息をとぢたる眼(まなこ)にも—せきあへず」〈浄・用明天王〉
名残(なごり)を惜(お)し・む
別れがつらく、惜しいと思う。「旅立つ友と—・む」「行く春の—・む」
な‐じみ【馴染み】
1 なれ親しんで知っていること。また、その人。「—の店」「昔の—に会う」 2 同じ遊女のもとに通いなれること。また、その客。遊女の側からもいう。 3 長年つれ添った夫、または妻。「—に別れての当...
生木(なまき)を裂(さ)・く
相愛の夫婦・恋人などをむりやり別れさせる。「—・かれる目にあう」
涙(なみだ)に暮(く)・れる
1 涙のために目が見えないほどになる。ひどく泣き悲しむ。「別れを惜しんで—・れる」 2 泣いて月日を送る。泣き暮らす。
なれ‐ごろも【馴れ衣/褻れ衣】
着なれた衣。なれぎぬ。「別れにし妹(いも)が着せてし—袖片敷きてひとりかも寝む」〈万・三六二五〉
にくたいのあくま【肉体の悪魔】
《原題、(フランス)Le Diable au corps》ラディゲの長編小説。1923年刊。早熟な少年と出征兵士の妻との恋愛心理を、簡潔な古典的文体で描く。
田村泰次郎の小説。昭和21年(1...
にじゅうのあいのしとひとつのぜつぼうのうた【二十の愛の詩と一つの絶望の歌】
《原題、(スペイン)Veinte poemas de amor y una canción desesperada》ネルーダの第二詩集。1924年刊。愛する女性との肉体関係にはじまり、やがてくる...
のこり‐おお・い【残り多い】
[形][文]のこりおほ・し[ク]心残りが多い。残念である。なごり惜しい。「—・い別れ」
ノラ【Nora】
イプセンの戯曲「人形の家」の女主人公。夫にとってかわいい人形にすぎない妻の地位を捨て、夫や子供とも別れて家出する。近代的自我に目覚めて自立を望む新しい女性の典型とされる。