しじんすがわらみちざね【詩人・菅原道真】
大岡信の評論。平成元年(1989)刊。副題「うつしの美学」。「うつし」という概念によって菅原道真の詩を読み解き、その軌跡を追う。第40回芸術選奨受賞。
しそうとしてのとうきょう【思想としての東京】
磯田光一の評論。昭和53年(1978)刊。副題「近代文学史論ノート」。明治維新後の東京における地方性崩壊の過程に近代日本文学史を重ねて論じた都市文学論。第29回芸術選奨文部大臣賞受賞。
シドモアにほんきこう【シドモア日本紀行】
《原題Jinrikisha Days in Japan》米国の女流作家シドモアの紀行集。1891年刊。明治中期の日本の世相と人々の姿を描く。副題は「明治の人力車ツアー」。別邦題「日本・人力車旅情」。
しゃにくさい【謝肉祭】
《原題、(フランス)Carnaval》シューマンのピアノ曲集。全21曲。1834年から1835年にかけて作曲。「四つの音符による面白い情景」という副題をもつ。
しゅすのくつ【繻子の靴】
《原題、(フランス)Le Soulier de satin》クローデルによる詩劇。著者が駐日大使として日本に滞在していた時期に書かれた作品。1924年完成、1929年刊行。副題「あるいは最悪必ず...
しろいあさ【白い朝】
豊島与志雄の短編小説。副題「正夫の童話」。昭和13年(1938)「改造」誌に発表。同年、同作を表題作とする小説集刊行。小説集は、ほかに「南さんの恋人」「霧の中」などの作品を収める。 日本画家...
しんきろう【蜃気楼】
芥川竜之介の短編小説。副題「或は『続海のほとり』」。昭和2年(1927)3月、雑誌「婦人公論」に発表。鵠沼海岸を舞台とする私小説的な作品。副題にある「海のほとり」は大正14年(1925)発表の作品。
じだいへいそくのげんじょう【時代閉塞の現状】
石川啄木の評論。副題は「強権、純粋自然主義の最後および明日の考察」。明治43年(1910)、同年発表された魚住折蘆(うおずみせつろ)の「自己主張の思想としての自然主義」への反論として執筆、社会主...
じょうにん【情人】
北原武夫の小説集。昭和47年(1972)刊。「霧雨」と「黄昏」の2部からなる。酒場で知り合った若い女性にのめりこんでいく中年男性の姿を描く。 山口洋子の短編小説。副題は「アマン」。昭和55年...
じょうはつ【蒸発】
夏樹静子の長編推理小説。副題「ある愛の終わり」。昭和47年(1972)刊行。翌年、第26回日本推理作家協会賞を受賞。