いざよい【十六夜/猶予】
《動詞「いざよう」の連用形から。上代は「いさよい」》 1 (十六夜) ㋐十六夜の月のこと。《季 秋》「—もまだ更科の郡(こほり)かな/芭蕉」 ㋑陰暦16日。また、その夜。 2 (猶予)進もうとし...
いざよい【十六夜】
歌舞伎舞踊。清元。本名題「梅柳中宵月(うめやなぎなかもよいづき)」。河竹黙阿弥作詞、清元お葉作曲。安政6年(1859)江戸市村座初演。「小袖曽我薊色縫(こそでそがあざみのいろぬい)」の中で、十六...
いざよいせいしん【十六夜清心】
歌舞伎狂言「小袖曽我薊色縫(こそでそがあざみのいろぬい)」の通称。
いざよいにっき【十六夜日記】
鎌倉中期の紀行。1巻。阿仏尼(あぶつに)著。実子藤原為相(ためすけ)と継子為氏(ためうじ)との領地相続争いの訴訟のために、弘安2年(1279)、京都から鎌倉へ下った時の旅日記と鎌倉滞在中の記録。...
いざよい‐の‐つき【十六夜の月】
陰暦十六夜の月。満月の翌晩は月の出がやや遅くなるのを、月がためらっていると見立てたもの。《季 秋》「—や蒔絵(まきゑ)のしづみたる/越人」
いざよいばし【十六夜橋】
石牟礼道子の小説。不知火(しらぬい)の海辺に住む男とそれを取り巻く3代の女達を描く。平成4年(1992)刊行。平成5年(1993)、第3回紫式部文学賞受賞。
いざよい‐ばら【十六夜薔薇】
サンショウバラの園芸品種。落葉低木。葉の付け根にとげを二つもつ。初夏、淡紅紫色の八重咲きの花を開く。花びらの一方が欠けているので、十六夜の月にたとえてこの名がある。挿し木により栽培。
じゅう‐ろく【十六】
1 10に6を加えた数。 2 《平敦盛が16歳で戦死したところから》能面の一。年少の公達(きんだち)の亡霊に用いる。 3 「十六豇豆(じゅうろくささげ)」の略。
じゅうろく‐ささげ【十六豇豆/十六大角豆】
ササゲの一品種。さやが30〜80センチにもなり、種子が10〜18個入っている。ながささげ。十八ささげ。《季 秋》
じゅうろく‐しゃ【十六社】
平安時代、祈年祭・祈雨などのために奉幣を定められた、山城・大和の神社。伊勢・石清水・賀茂・松尾・平野・稲荷・春日・大原野・大神・石上・大和・広瀬・竜田・住吉・丹生・貴船の16社。