ゆきかい‐じ【行き交ひ路】
行き来する道。また、往来の途中。「かりそめの—とぞ思ひこし今はかぎりの門出なりけり」〈古今・哀傷〉
ゆき‐か・う【行(き)交う/往き交う】
[動ワ五(ハ四)] 1 行き来をする。往来する。いきかう。「車が—・う」 2 訪問しあう。交際する。「互いに—・った仲」 3 あるものが去って他のものが代わって来る。「楽しび悲しび—・ふとも」〈...
ゆき‐もよ【雪もよ】
雪の降っている最中。「草も木もふりまがへたる—に春待つ梅の花の香ぞする」〈新古今・冬〉
ゆぎょうやなぎ【遊行柳】
謡曲。三番目物。観世信光作。新古今集に取材。奥州へ下る道中の遊行上人の前に柳の精が現れ、西行の古歌ゆかりの柳の木にまつわる故事を語る。
ゆく‐かた【行く方】
1 行く先。ゆくえ。「我も—あれど」〈源・末摘花〉 2 心を晴らす方法。やるかた。多く打消しの語を伴って用いる。「夏草のうへは繁れる沼水の—のなきわが心かな」〈古今・物名〉
ゆく‐みず【行く水】
流れていく水。流水。「—に数かくよりもはかなきは思はぬ人を思ふなりけり」〈古今・恋一〉
寛(ゆた)のたゆたに
「ゆたにたゆたに」に同じ。「いで我を人なとがめそ大舟の—物思ふ頃ぞ」〈古今・恋一〉
夢(ゆめ)通(かよ)・う
夢の中で行き来する。互いに夢に見る。「—・ふ道さへ絶えぬ呉竹のふしみの里の雪の下折れ」〈新古今・冬〉
ゆめ‐の‐うきはし【夢の浮橋】
夢の中のあやうい通い路。また、はかないものの意。「春の夜の—とだえして峰にわかるる横雲の空」〈新古今・春上〉
源氏物語第54巻(最終巻)の巻名。薫大将、28歳。出家した浮舟の行方を薫が確かめ...
夢(ゆめ)の通(かよ)い路(じ)
「夢路(ゆめじ)」に同じ。「住の江の岸による浪よるさへや—人目よくらむ」〈古今・恋二〉