君子(くんし)は人(ひと)の美(び)を成(な)す
《「論語」顔淵から》君子は人の美点・長所を見つけて、それを助け、大成させる。
君子(くんし)は独(ひと)りを慎(つつし)む
《「礼記」大学から》君子は他人が見ていない所でもその行いを慎む。
君子(くんし)は豹変(ひょうへん)す
《「易経」革卦から》君子は過ちを改め、善に移ることが際だってはっきりしている。俗に、態度や考えが急変するたとえにもいう。
君子(くんし)は交(まじ)わり絶(た)ゆとも悪声(あくせい)を出(いだ)さず
《「史記」楽毅伝から》君子は交際を絶ったあとでも、決して相手の悪口を言わない。
くんし‐ひょうへん【君子豹変】
⇒君子は豹変す
くん‐ゆう【薫蕕】
《「薫」は芳香のある草、「蕕」は悪臭のある草の意》 1 よいにおいと悪いにおい。 2 君子と小人のこと。また、善行と悪行のこと。
薫蕕(くんゆう)器(うつわ)を同(おな)じゅうせず
《「孔子家語」致思から。「薫蕕」は芳香のある草と悪臭のある草の意》君子と小人、善人と悪人とは同一の場所にいることができないことのたとえ。
恋(こい)の山(やま)には孔子(くじ)の倒(たお)れ
恋のためには、聖人君子でさえ過ちを犯すことがあるということ。→孔子の倒れ
こう‐きゅう【好逑】
よい連れ合い。よい配偶者。「君子の—となるべき資格」〈漱石・坊っちゃん〉
こう‐し【高士】
1 志が高くりっぱな人格を備えた人物。人格高潔な人。「—世に容(い)れられず」 2 世俗を離れて生活している高潔な人物。隠君子。