かき【垣/牆/籬】
1 家や庭の区画を限るための囲いや仕切り。竹や木で作ることが多い。垣根。 2 間を隔てるもの。「心に—を巡らす」
かき‐ごし【垣越し】
「垣根越し」に同じ。
かき‐たつ【垣立】
《「かきだつ」とも》和船の左右の舟べりに、垣根のように立てた囲い。かきたて。
かきつ【垣内】
《「かきうち」の音変化か》垣根に囲まれたうち。屋敷地の中。かいと。「吾妹子(わぎもこ)が家の—の小百合花(さゆりばな)ゆりと言へるは否と言ふに似る」〈万・一五〇三〉
かき‐どなり【垣隣】
垣根を境にした隣家。
かきね‐ごし【垣根越し】
垣根をはさんで物事がなされること。かきごし。「—に声をかける」
かきね‐つづき【垣根続き】
1 垣根が長く続いていること。また、その垣根。 2 垣根を隔てにして隣り合っていること。隣家。
かき‐のぞき【垣覗き】
垣根の間から中をのぞくこと。また、物事の一部だけを見ること。「只うわべのみを—して努々(ゆめゆめ)それを羨む勿れ」〈逍遥・細君〉
かき‐ほ【垣穂】
垣根。垣。「山がつの—荒るともをりをりにあはれはかけよ撫子(なでしこ)の露」〈源・帚木〉
垣(かき)を作(つく)・る
1 多くの人が、垣根のように周囲を取り巻いたり、立ち並んだりする。人垣をつくる。垣を結う。「ファンが—・った」 2 両者の間に隔てをつくる。「意見の相違が二人の間に—・った」