かなきり‐ごえ【金切り声】
金属を切るときに出る音のように、高く張り上げた鋭い声。細くて甲高い声。ふつう女性の声にいう。「—をあげる」
蚊(か)の鳴(な)くような声(こえ)
蚊の羽音のように、かすかで弱々しい声。「きまり悪そうに—で話す」
かまくら‐ごえ【鎌倉声】
中世、上方弁を標準にして、なまりの多い関東の発音をさしていった語。鎌倉なまり。坂東なまり。関東弁。
かみなり‐ごえ【雷声】
辺りに響き渡る大きな声。「御殿もゆるぐ—」〈浄・振袖始〉
から‐ごえ【枯ら声】
しわがれた声。かれごえ。「気色(けしき)ある鳥の—に鳴きたるも」〈源・夕顔〉 [補説]一説に、「空声」で、うつろな声の意とも。
かれ‐ごえ【嗄れ声】
しわがれ声。かすれ声。
かん‐ごえ【寒声】
僧や邦楽を学ぶ人が、寒中に声を出してのどを鍛えること。また、その声。《季 冬》「—に嗄(か)らせし喉を大事かな/虚子」
かん‐ごえ【甲声】
かん高い声。高くひびく声。「錆を含んだ、芸人らしい—を絞って」〈谷崎・幇間〉
かん‐ごえ【癇声】
癇癪(かんしゃく)を起こしたときの高い声。「—でしかりつける」
かん‐せい【喊声】
大勢で突撃するときなどにあげる叫び声。鬨(とき)の声。「—を発して突入する」