ゆきふり‐がみ【雪降り髪】
馬のたてがみの白いもの。木綿髪(ゆうかみ)。「山がつの垣根のそひに食(は)む駒(こま)の—と見ゆる卯(う)の花」〈夫木・七〉
ゆげい‐の‐みょうぶ【靫負の命婦】
父・兄または夫が靫負司(ゆげいのつかさ)(衛門府)の官人である女官。
ゆ‐ずえ【弓末】
弓の上端。「大夫(ますらを)の—振り起こし射つる矢を後見む人は語り継ぐがね」〈万・三六四〉
ゆた‐け・し【豊けし】
[形ク] 1 ゆったりしている。「海原の—・き見つつ葦(あし)が散る難波に年は経ぬべく思ほゆ」〈万・四三六二〉 2 盛んである。盛大である。「最勝王経、金剛般若寿命経など、いと—・き御祈りなり」...
ゆ‐だけ【弓丈】
「ゆんだけ」に同じ。「うち臥(ふ)さで恋し明かせばさ夜床の—のふすまよそにこそ見れ」〈夫木・一六〉
ゆめの‐の‐しか【夢野の鹿】
夢野(現在の神戸市兵庫区湊川の西)にいたという夫婦の鹿。また、その伝説。日本書紀の仁徳38年や摂津国風土記に見える。昔、夢野に夫婦の鹿がおり、牡鹿には淡路の野島に妾(めかけ)の鹿がいた。牡鹿はあ...
ゆや【熊野/湯谷】
謡曲。三番目物。平宗盛の愛人熊野は、東国にいる重病の母を見舞うために帰国を願うが許されず、花見の供を命ぜられる。花見の宴で、母を案じる熊野の歌をきいた宗盛は哀れを感じて帰国を許す。
箏曲(そ...
ゆら‐の‐みなと【由良の湊】
京都府北部、宮津市の由良川河口の港。山椒太夫(さんしょうだゆう)がいたという。
ゆる‐か【緩か】
[形動ナリ]ゆるやかなさま。「真木の戸をあくれば春やいそぐらん袂にさえし風—なり」〈夫木・一〉
ゆん‐で【弓手/左手】
《「ゆみて」の音変化》 1 弓を持つほうの手。左の手。⇔馬手(めて)。「浪子の—を執(と)りて」〈蘆花・不如帰〉 2 左の方。左。⇔馬手。「忽(たちま)ち—の畑路より、夫婦と見ゆる百姓二人」〈蘆...