影(かげ)が射(さ)・す
1 姿や影法師がちらっと見える。また、そこに現れる。「うわさをすれば—・す」 2 よくないことなどが起こりそうな気配がする。物事の先行が怪しくなる。「戦争の—・す」
かげ‐の‐わずらい【影の煩ひ】
熱病の一種。病人の姿が二人に見えて、どちらが本人かわからなくなるというもの。離魂病。影の病(やまい)。「十七君(かこひ)の女郎に—とりつきけるを」〈浮・敗毒散・五〉
かげ‐ふじ【影富士】
湖水などの水面に映って見える富士山の姿。さかさ富士。
かげむしゃとくがわいえやす【影武者徳川家康】
隆慶一郎の長編の歴史小説。「静岡新聞」に連載されたのち、平成元年(1989)、上下2巻で刊行。関ヶ原で暗殺された徳川家康の影武者世良田二郎三郎が、家康になりすましたまま智将として生き抜いていく姿...
かげろ・う
[動ワ五(ハ四)]《名詞「かげろう(陽炎)」の動詞化》 1 姿などがちらちらする。ちらっと見える。「敵意の外に、まだ認めなければならない或物が其所に—・った」〈漱石・明暗〉 2 光がほのめく。ひ...
かげろう【蜉蝣/蜻蛉】
1 《飛ぶ姿が陽炎(かげろう)の立ちのぼるさまに似ているところからの名》カゲロウ目の昆虫の総称。体は繊細で、腹端に長い尾が2、3本ある。翅(はね)は透明で、幅の広い三角形。夏、水辺の近くの空...
影(かげ)を潜(ひそ)・める
表だったところから姿を隠す。表面に出なくなる。「露骨な客引きは—・めた」
か‐げん【仮現】
神や仏が仮の姿をとって現れること。
かさね‐ぎ【重ね着】
[名](スル)衣服を何枚も重ねて着ること。また、その衣服。《季 冬》「—に寒さもしらぬ姿かな/鬼貫」
かざりなし【加佐里那止】
江戸中期の俳論・俳諧撰集。加舎白雄(かやしらお)著。明和8年(1771)刊行。俳論では、自然の姿を重んじて私意を排すべきであると論じる。