おおせ‐か・く【仰せ掛く】
[動カ下二]上位の者が下位の者に言葉をかける。命令する。また、その意の尊敬語。「ゆるし給ふよし—・けて帰りぬれば」〈宇治拾遺・一〇〉
おおせ‐き・ける【仰せ聞ける】
[動カ下一]《「聞ける」は「聞かせる」の意》「言い聞かせる」の尊敬語。言ってお聞かせになる。「御生国はいづくいづくの御方ぞ、—・けられよ」〈浄・万年草〉
おおせ‐つ・ける【仰せ付ける】
[動カ下一][文]おほせつ・く[カ下二]「言いつける」の尊敬語。お命じになる。「何事なりと—・けください」
おおせ‐ら・れる【仰せられる】
[動ラ下一][文]おほせら・る[ラ下二]《動詞「仰(おお)す」に受身・尊敬の助動詞「られる」の付いた連語の一語化》 1 「言う」の尊敬語。おっしゃる。「お父上は何と—・れましたか」 2 「命ずる...
おおとの‐ごも・る【大殿籠もる】
[動ラ四]「寝る」の尊敬語。貴人が寝所にお入りになる。また単に、お休みになる。「(帝ガ)まだ—・らせ給はざりけると」〈源・桐壺〉
おお‐ましま・す【大坐します】
[動サ四]「まします」よりさらに敬意の高い尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。「(天皇ヲ)其の国の山方(やまがた)の地(ところ)に—・さしめて」〈記・下〉
おお‐み【大御】
[接頭]神・天皇に関する語に付いて、最高の尊敬の意を表す。「—あかし(大御灯)」「—け(大御食)」 [補説]後に、「おほむ」を経て「おほん」「おん」「お」と変化した。
おお‐ん【御/大御】
[接頭]《「おおみ(大御)」の音変化。「おほむ」とも表記》 1 神仏・天皇や貴族に関する語に付いて、高い尊敬の意を表す。 ㋐主体自身や所有の主を敬う場合。「—かみ(大御神)」「—ぞ(御衣)」 ㋑...
お‐かまい【御構い】
1 (あとに打消しの語を伴う)「かまうこと」の尊敬語・美化語。 ㋐心にかけ、もてなすこと。おもてなし。お世話。「なんの—もできませんで」「どうぞもうこれ以上は—なく」 ㋑気にすること。頓着(とん...
お‐きさき【御后/御妃】
「きさき」の尊敬語。