口(くち)に乗(の)・る
1 人々の話の種になる。評判になる。「僕なんぞでも、こうやって始終書いて居ると少しは人の—・るからね」〈漱石・野分〉 2 だまされる。口車に乗る。「迂闊(うっか)り—・ったのが矢張此方が馬鹿なの...
くっきょう‐いち【究竟一】
1 最もすぐれていること。「大のみ小のみ手斧鋸(のこぎり)遣り鉋(かんな)、—の手裏剣と」〈浄・出世景清〉 2 この上なく好都合なこと。「必定(ひつぢゃう)久吉この内に忍び居るこそ—」〈浄・太功記〉
くど‐くど
[副] 1 しつこく繰り返して言うさま。「—(と)小言を言う」 2 思い切りが悪いさま。「やい太郎冠者、何を—して居るぞ」〈虎寛狂・靫猿〉
くら‐い【位】
《「座(くら)」に「居る」意から》 1 定められた序列の中での位置。地位。 ㋐皇帝・国王などの地位。皇位。王位。帝位。「—に即(つ)く」「—を譲る」 ㋑官職などにおける身分の段階。等級。「三位(...
くらい‐よ・う【食らい酔う】
[動ワ五(ハ四)]大酒を飲んで酔っぱらう。「酒に—・って居ると見えて」〈逍遥・内地雑居未来之夢〉
ぐう‐きょ【寓居】
[名](スル) 1 一時的に身を寄せること。また、その住まい。仮住まい。仮寓。「其お寺と親類で、其処に—して居るのを幸いに」〈福沢・福翁自伝〉 2 自分の家をへりくだっていう語。
ぐず‐ぐず【愚図愚図】
[副](スル) 1 のろのろといたずらに時間を費やすさま。「借金の返済を—(と)引き延ばす」 2 ぶつぶつ不平を言うさま。また、幼児がむずかるさま。「いつまでも—言うな」 3 天候がはっきりし...
けつか・る
[動ラ五(四)] 1 「居る」「ある」などのぞんざいな言い方。人の動作を卑しめていう。いやがる。「おいらが仲間におのれがやうな奴が—・るが、唐人組の名折れぢゃ」〈伎・韓人漢文〉 2 (補助動詞)...
けん‐のみ
「剣突(けんつく)」に同じ。「鼻声になって居る女房に—を食って、慌てて遁(にげ)込む」〈鏡花・婦系図〉
権輿(けんよ)もな・い
何も心配しないで、けろりとしているさま。気にしない。「おせさ、よいさ、と唄へど—・い顔して居る」〈浮・一代男・四〉