さし‐へだ・つ【差し隔つ】
[動タ下二]隔てる。間を仕切る。「几帳(きちゃう)—・ててうちふす所に」〈かげろふ・中〉
さし‐ほこらか・す【差し誇らかす】
[動サ四]刀を誇らしげに腰に差す。「殊に大なる黒鞘巻(くろさやまき)を隠したる気(け)もなく—・したりけるが」〈盛衰記・一〉
さし‐まい【差米/指米/刺米】
1 「合米(ごうまい)」に同じ。 2 江戸時代、米を検査するため、俵に米刺しを入れて抜き出した米。のち、仲仕(なかし)などが賃金として受け取るようになった。見本米。
さし‐まえ【差(し)前】
「差し料」に同じ。
さし‐まくら【差(し)枕/指(し)枕】
1 男女が共寝をすること。「河舟をとめて逢ふ瀬の波枕、揚げて逢ふ夜の—」〈浄・賀古教信〉 2 板で作った箱枕。「角(すみ)にかたつき屏風(びゃうぶ)引廻し、—二つ」〈浮・一代女・五〉
さし‐まじら・う【差し交じらふ】
[動ハ四]宮仕えなどの、仲間として加わる。「なほさりぬべからむ人の娘などは—・はせ」〈枕・二四〉
さし‐まね・く【差(し)招く/麾く】
[動カ五(四)] 1 手招きをする。「こちらへ来いと—・く」 2 軍勢などの向かう方向を指示する。指揮する。「咸(みな)移那斯(えなし)、麻都(まつ)が、—・くに従へらくのみ」〈欽明紀〉
さし‐まわし【差(し)回し/指(し)回し】
1 ある場所に行かせること。さしむけること。「政府—の特別機」 2 (指し回し)将棋で、技術としての指し方のこと。また、指し手の流れのこと。「巧みな—で勝利する」
さし‐まわ・す【差(し)回す】
[動サ五(四)]指定の場所などへ行かせる。差し向ける。「迎えの車を—・す」「使いの者を—・す」 [可能]さしまわせる
さし‐み【差(し)身】
相撲で、自分の得意なほうの差し手を、すばやく相手の脇に差す体勢になること。