とこ‐みや【常宮】
永久に変わらない宮殿。「わが大君の—と仕へ奉れる」〈万・九一七〉
とこ‐めずら【常珍】
[形動ナリ]常に新鮮で、愛らしいさま。「年ごとに—なる鈴虫のふりてもふりぬ声ぞきこゆる」〈公任集〉
とこ‐めずら・し【常珍し】
[形シク]いつも目新しく新鮮である。「難波人(なにはひと)葦火(あしひ)焚(た)く屋のすしてあれど己(おの)が妻こそ—・しき」〈万・二六五一〉
とこ‐やみ【常闇】
永久に暗闇であること。永遠の闇。「身辺忽ち—となりて」〈鴎外訳・即興詩人〉
とこ‐よ【常世】
1 「常世の国1」に同じ。「—にと我が行かなくに小金門(をかなと)にもの悲しらに」〈万・七二三〉 2 「常世の国2」に同じ。「田道間守(たぢまもり)—に渡り」〈万・四一一一〉 3 永久に変わらな...
とこ‐よ【常夜】
いつも夜であること。常闇(とこやみ)。「これに因りて—往きき」〈記・上〉
とこよ‐の‐かみ【常世の神】
[連語]常世の国2の神。長寿・富などを授けるとされる。「太秦(うつまさ)は神とも神と聞え来る—を打ち懲(きた)ますも」〈皇極紀・歌謡〉
とこよ‐の‐くに【常世の国】
[連語] 1 死者の行く永遠の世界。黄泉(よみ)の国。 2 古代、海のかなたにあると考えられた不老不死の国。
とこよ‐の‐ながなきどり【常世の長鳴き鳥】
鶏(にわとり)の別名。「—を集めて鳴かしめて」〈記・上〉
とこよ‐もの【常世物】
《常世の国2から田道間守(たじまもり)が持ち帰ったと伝えられるところから》橘(たちばな)の古名。「—この橘のいや照りにわご大君は今も見るごと」〈万・四〇六三〉